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事例)空き家を個人売買で売却

長いこと空き家になっているお家の処分について相談がありました。

今や社会問題にも発展している空き家問題。

子どもたちが独立して実家を離れ、二度と戻る予定がなくなったり、
高齢に伴い高齢者施設に移り住んだり、
相続したものの売るに売れない、
解体費用が支払えない、
解体すれば固都税の負担が大きくなるからそのままの状態
しばらくは定期的に空気の入替えや草木の処理をしていたのに、だんだんと遠のいてしまった。。。そんなケースが多いと思います。

不思議なのは、家は人気がなくなると朽ち果てていくってこと。

人気(ひとけ)の”気”という字は元気、天気、心意気、気落ち、強気、健気、運気、英気・・・と枚挙にいとまがないけれど、この見えない人の”気”と”建築物”が関係してるのは大変興味深いです。

人気がなくなると、

  • 草木は生い茂り、手入れが大変になるだけでなく虫が湧いたりで隣家に迷惑がかかる
  • 放火リスクやゴミの不法投棄リスクの増加
  • 不審者や動物が住みつく可能性
  • 台風時の風災害のリスクや倒壊の危険性(近隣にも被害が及ぶ)
  • 連絡を取りたくても所有者不明で連絡がとれない
  • 自治体などの行政も介入できず成す術もない

ということで法律上、放置するのが一番の選択肢だなんてナンセンス!!と思いません?
そこで政府も対策に乗り出し法改正が行われました。
法律が足枷となり新たに法改正をする。それで解決すればいいのですが、結局はその場凌ぎの対処でしか過ぎず、根本的に解決しない西洋医療と同じといえます。きっと法改正をしても新たな問題が浮上するというパターンになるのでしょう。

話しは逸れましたが、今回のご相談は処分に困ってる訳ではなく、”譲ってくれないか”というお話し。要は朗報なわけです。このタイミングを逃せば、上記のマイナス要因が加算されて後でできっと後悔することになると売却の意思もハッキリしていました。

相談の内容

今回のケースの特徴的な点をいえば、物件が遠くの離島にあったこと。必要とあれば全国津々浦々、物件調査でも契約でも遠方に足を運ぶのは問題ないのですが、離島にある昔ながらの家となると、勝手も事情も慣習も一般とは異なる点も多々あることに気が付きます。

①地域独特の事情

都心や郊外であれば法整備も進み、都市計画などメインの不動産調査はネット上でほぼ網羅されているけど、管轄が村役場な離島のこの地域は、わずかな既存集落とほとんどが自然公園法の定める地域が大きいため区域区分も行われておらず、情報や資料もわずかでした。

また、建物の築年が建築基準法が制定された1950年よりずっと前の昭和初期で未登記であること、当時は家といえば近所の人たちの手を借りながら自分たちで家を建てる時代でした。

建物の登記もなされていなければ図面や資料も皆無に等しく、境界も不明、設備状況も不明なのですから。。。地域の慣習もあり宅建士として杓子定規に進めると、かえって藪蛇になるケースと思いました。

②買主・売主のご希望

今回の購入希望者は、昔からのよく知っている顔なじみのご近所さんです。
そして、はじめから「●●万円で売ってくれないか」と希望額を提示してきたので、あまり交渉や駆け引きは必要としていないことは明らかでした。

一方の所有者は、価格について適正かどうかについては、こちらで算出した査定・評価額よりかなり低いことは理解した上で、「よく知っている人だし、そのまま使ってくれるならねぇ」と迷いもなければ、条件提示も特にない様子。

築年数がかなり経過していること、詳細な状況が不明で故障や不作動の可能性については、自分たちで手直ししていくから全然構わないとのこと。要は「現況有姿にて引渡し/契約不適合(瑕疵)の責めは負わない」でOKとのこと。ここまで合意事項も一致していれば特段問題はなさそうです。

最良なのは個人売買という方法

気付いた方もいると思いますが、これで充分に諾成契約は成立です。
お互いの合意が成立したのですから、不動産業者を介さなくても、売買契約書を取り交わさなくても法律上は何の問題もないのです。話もまとまり、融資は利用せず、他に解決すべき問題も特にはないため、今回のケースは個人売買がベストという判断となりました。

不動産売買取引のサポート

いくら諾成契約で契約が成立したからといっても、普通は実際に何をどうすればいいのか分からないと思います。そのため、取引の完了までサポートすることにしました。

  • 契約書の作成・送付
  • 物件代金の振込案内
  • 所有権移転登記のための司法書士の手配・連携
  • 本人確認・意思確認等
  • 引渡し・鍵の案内

契約書の取り交わし

民法上は売買契約書がなくても問題はないのですが、やはり後から「言った言わない」とトラブルや問題を防ぐためにも売買契約書を取り交わすのは必要不可欠です。例え親戚でも、です。売買契約書は”トラブルを未然に防ぐ”だけでなく”問題に発展した場合の重要な物的証拠”になります。

また個人売買の場合、知人の弁護士や司法書士にお願いして契約書を作成してもらうケースも多々見受けられます。不動産会社を介さない=個人売買になるのだから当たり前なのですが、弁護士等が作成する契約書は紛争を前提としてるというか、民法上の最低限のことしか書かれていないことが多く、個々に違う不動産に添った内容となっていないため、書かれていない部分で問題やトラブルとなり、結果的に紛争になりやすいです。

その点、不動産屋が作成する観点は「想定しうる問題・トラブルを未然に防ぐために始めから双方が合意・承諾しておこう」という観点で作成するためトラブルが少ないです。そのため、個人売買の場合は、知り合いの不動産会社があれば是非お願いしてみるのがおすすめです。

物件代金の支払いと契約書の署名・捺印で契約締結

不動産の売買価格は金額が大きいため、原則は着金確認をした後に司法書士の所有権移転の申請手続きをお願いします。登記が出来上がるまで2週間程要しますが、売買締結日をもって所有者が変更となります。登記申請手続きは自分自身でも行えますが、万一のお金を払って契約書も交わしたのに所有者名義が変わってない!といった問題が発生しないためにも、やはりここも惜しまず司法書士に依頼するのがベストです。

鍵・書類の引渡し

最後に持っている鍵の全てと書類を買主に引き渡して終了です。
契約書の取り交わしと代金の支払いの二つで契約は成立したことになるため、鍵や書類の引き渡しの日程や方法は当事者同士で相談するのがいいでしょう。

以上、今回は空き家をスムーズに売却できましたが、難題なケースの方が圧倒的に多いでしょう。それに時間をかければ輪をかけてリスクも大きくなるため、早めの判断が必要になります。お困りの場合は、空き家ね以上、今回は空き家をスムーズに売却できましたが、難題なケースの方が圧倒的に多いでしょう。それに時間をかければ輪をかけてリスクも大きくなるため、早めの判断が必要になります。お困りの場合は、まずは空き家バンクや行政に相談してみるのもいいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。みなさまの幸運を願って!

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