問題を解決すると同時にバリューアップを図る

2019年3月4日 不動産投資

不動産投資をある程度経験していくうちに、様々な問題やトラブルに遭遇する確率も増えていきます。

これがなかなかの普段の日常ではなかなか経験できないものばかりで、大変なのですが・・・大変なだけに解決したあとの爽快感もまた格別であります。

家賃滞納、隣人・近隣トラブルなどのソフトな面から、建物や設備の損傷、故障、雨漏りなどのハードな問題、そして刑事事件や入居者死亡など、予期せぬことが起こり得ます。

実際に遭遇した際に、解決することができて、尚更前よりもいい状態にシフトアップできたら尚更嬉しいですよね。

テナント退去と空室、原状回復トラブルの例

収益物件を購入したAさん。
引渡しを受けて間もなくしてテナントから解約の届出がありました。もちろん、テナントの解約はいつか起こる。想定内でもあり、その場合の対策やプランは事前に描いているかと思います。

テナントと全オーナーの賃貸借契約は20数年前とかなり長い契約でした。賃料は新築当時はそれなりのいい額でスタートしていましたが、契約途中で滞納があったり、賃料が大幅に下がってたり、契約内容も変わっていることが散見され、長期間の間にいろいろな動きがあったことが読み取れた。

賃借人も途中で保証人が賃借人へと変わったり、会社組織にして事業承継が行われたり、その後代表者が変わったり、管理会社も変わり、契約書の内容もチグハグとなり、一体『原契約』がどれなのかの定義があやふやになっていた。

それでも以下の魅力的な要素もあった。

  • 賃料設定が高くできる(平均相場)
  • 二区画のためリスク分散ができる
  • 結果的にキャピタルゲインも期待できる

ただし、想像以上に早いタイミングでの解約予告だったため準備が整っていなかった。

お互いの原状回復の定義の主張

借主は途中から承継された状態で引き継いだため、承継された当時の現在の状態を原状と主張した。一方で、一般的に店舗の場合、当初の契約時の状態を“原状”と定めることもあり、この場合スケルトン回復と考えるのが妥当だった。

折り合わない主張、またスケルトン回復したとしても、区画を2分割にしてインフラの整備コストを含めると出費が嵩むことから、次のテナント希望に応じれるよう、ひとまず居抜きでテナント募集することにしました。

居抜きテナント募集の良し悪し

居抜きは現状とテナント希望の意匠、営業スタイルが合致すれば、双方にとって大きなメリットになるけれど、なかなか合致することは難しく、どこかしら「ここはこうしたい」「これは要らない」というものが必ず出てくるもの。

もともとスナックとして稼働していたため、こちらが理想としていた飲食店舗はなかなか難しく、申込みはあったものの賃料交渉やらその他の条件で折り合いがなかなかつかなかった。

風営法という壁

そんな中、次の申し込みが入った。条件もこのままでいいとのことで、元借主の原状回復の負担もなく、貸主側も改装費のコスト負担もなくなったことでホッとした。

だけどそんな安堵は一転し、現在の風営法では許可が下りないということが分かり、申し込みも断念せざるを得なくなり、また振り出しに戻ってしまった。

キャンセルになったことを受け、貸主、前借主(原状回復費用負担が発生)も、そして申込みを入れた側も、みんなガッカリした。

M&Aという事業承継

それから風営法や深夜営業許可など、情報収集はもちろん、保健所や警察などにも確認してみると、『既得権』を利用する方法が浮上した。

残る可能性を伝え、みんなにとってメリットのある話であることに満場一致でM&Aという方法で話しがまとまった。

前借主にとっては原状回復費用負担はなしの上に、会社譲渡の収益が得られ、貸主は改装費用の負担なし、早期契約による安心感が得られ、新借主は好立地で造作費用や期間を待たずに営業ができ、既得権という強い権利が得られ、条件も交渉でき、そして私たちは円満解決と早期契約できたことで、円満な結果とすることができた。

投資効率と投資戦略を振り返って

賃料相場も適正に戻ったことでキャッシュフローも向上し、その結果、NOI利回りで12%超となった。

バリューアップできたことで、もし売却したとしてもキャピタルゲインも得られるし、中長期でも、長期保有でも優良物件になるだろうと言えます。

どれ一つ同じケースが存在しないのが不動産。今回はこのパターンで上手くいったとしても、次は上手くいくとは限らない。だからこそ、普段の取組みや向き合い方が大事になるのではないかと思っています。

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