2020
05.09

離婚するとマイホームの名義や住宅ローンはどうなるか

マイホーム, 不動産コラム

目次

 

「離婚の際の財産分与って贈与税がかかるの?」という質問をいただきました。結婚するときより大変といわれる離婚。特にお子さんがいる場合は子どもの心情や親権など要するエネルギーも大きくなりますが、ここではマイホームに関してみていきたいと思います。

離婚の際の採算分与と税金

慰謝料や財産分与には贈与税は課税されません。婚姻期間中に積み上げてきた共有財産であるため、財産分与や離婚後の扶養はや慰謝料などは『財産分与請求権』といい、相手方に財産の分与を請求できます。

ただしマイホームに関しては、どうするかにより税金や手続きがかかってきます。

例えば・・・

養育費や慰謝料を支払う代わりに、マイホームを妻と子供に残す

といったケースも考えられるでしょう。

マイホーム名義変更にかかる税金

財産分与によりマイホームを取得した場合、所有権移転登記にかかる『登録免許税』と『不動産取得税』がかかります。

・所有権移転登記=固定資産税評価額×2%
 ※参考ページ:国税庁HP

・不動産取得税(原則)固定資産税評価額の3%
 ※土地は固定資産税評価額の1/2
 ※中古住宅の軽減措置等あり(一定要件あり)
 ※参考ページ:東京都主税局

不動産取得税は、有償、無償を問わず、また取得の原因や登記の有無は関係なしに取得時に一度だけ課税請求されるものです。固定資産税評価額は、毎年送付される『固定資産税の納税通知書』で確認できたり市役所の『固定資産課税台帳』で確認することができます。

譲渡所得税がかかる場合もある

そして、財産分与や慰謝料としてマイホームを渡す場合は、財産分与でも少し考え方が変わり『不動産の譲渡』にあたるため、取得時の価格よりも価格が上がって『譲渡益』が発生した場合は『取得税』が課税されます。

これは、マイホームを渡すことにより財産分与義務や慰謝料支払義務の消滅の対価として経済的利益を対価とする不動産の譲渡という扱いとなるためです。

時価が下がっていた場合は、所得税はかからない

税率は、
・短期譲渡所得(所有期間が5年以下)は39%
・長期譲渡所得(所有期間が5年超)は20%
 ※別途復興特別所得税がかかります。

参考ページ:国税庁

上記例の場合は、5年超と仮定すると以下の所得税がかかります。

4000万円ー3500万円=500万円(譲渡益)
500万円×20.315%(復興特別所得税含む)≒1,015,750円

ただし、離婚が成立すると配偶者への譲渡ではなくなるため、『居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例』が受けられるケースもあります。特別控除を受けるにあたり一定の適用条件が必要になります。

住宅ローンが残っている場合は金融機関の承諾も必要

上記まで不動産を財産分与する場合の税金をみてきましたが、住宅ローンを借りている場合、債券者である金融機関の承諾が必要になります。

離婚に伴い妻への名義変更を希望しても、金融機関からみれば返済能力や連帯保証人の有無、保証会社の加入や再審査などハードルが高くなります。仕事をして金融機関の基準となる安定した収入がない場合は、そう簡単にはいかないのが実情です。

まとめ

養育費や慰謝料代わりに、ご主人が引き続きマイホームの所有権者となり、住宅ローンを支払うことも考えられますが、いざとなれば売却してしまう可能性も否めないため、離婚時にマイホームを売却して財産分与するケースも多いです。

ただし、お子さまの学校などの環境や、財産の内容、所有権名義の状況にもよってベストな方法が変わるため、詳細はご相談ください。