定年後の暮らしと家

人口減少や少子高齢化が進む中、長寿化により『人生100年時代』、『老後2000万円問題』が話題になりました。

十分な貯蓄や年金などの収入が確保できればいいのですが、そうでない場合、貯蓄を切り崩したり、自宅を売却して住み替えるなど生活費を捻出する必要が出てきます。

もし住宅ローンの返済が残っていたら、生活費の負担はますます重くなります。最近の住宅ローンの申込条件は完済は80歳まで、しかも低金利、おまけに正社員じゃなくても借入可能と緩和されたこともあり、安易にローンを組んでしまう人も多いでしょう。先のことをきちんと考えておかないと、ゆとりあるリタイア生活どころか最悪行き場を失うことになりかねません。

様々な不安要素が交差する中で、リタイア後の『選択』と『対策』について考えてみたいと思います。

定年後の暮らしの選択肢

その①今の家に住み続ける

生活資金や預貯金、健康上などに特に問題がなければ、住み慣れた家に住み続けるのが一番理想的といえるでしょう。やはり住み慣れた家が一番落ち着き、近所とのコミュニティや周辺環境など環境の変化によるストレスもありません。

その②よりよい環境に住み替えする

貯蓄や収入等、資金面にゆとりがある場合、よりよい環境や利便性を改善して住み替えをするのも選択可能となるでしょう。退職金や自宅を売却した資金をもとに、不必要になった部屋の広さや住環境の不便さを改善したり、定年をきっかけに、ようやく自分たちの理想を叶える

  • 小さめの家に買い換えて、差額を生活資金に充当する。
  • 利便性改善のために、駅近のマンションに引っ越す。
  • 自宅を賃貸に出して、小さめのマンションで暮らす。
  • 自宅を売却して、高齢者住宅に住み替える。
  • 自宅を売却して、地方や海外で心機一転スタートする。

この場合、何が問題で、何を改善し、どうしたいのかをハッキリさせることが重要です。その上で、きちんと計画をたて、しっかり調査することが必要です。

住み替えする場合は税金や諸経費も必要になります。郊外や地方は自然豊かな反面、何かと不便で車が必要になることも多く、病院や公共施設が遠い、近所付き合いもゼロから構築する必要がある、また地域によってはコミュニティが閉鎖的だったりとデメリットも存在します。

住み替えしてから後悔しないためにも、十分な計画と準備、調査はしておいたほうがいいでしょう。

その③生活資金が足りない場合

貯蓄や収入、生活費が足りない場合は、①収入を増やす②支出を減らす③お金を工面する、といった3つの方法が考えられますが、自宅を所有している場合は、

  • 売却して賃貸や同居、小さな家に住み替えする
  • リースバックで売却する
  • リバースモーゲージを利用する

などの方法が考えられます。

【高齢者と賃貸】
賃貸の場合、行政や高齢者の受け入れを推進してますが、実際は入居が難しいのが現状です。アパートやマンションの所有者にとってはリスクがあるため、80代以降の入居申込みは一般の賃貸住宅ではほぼ断られます。そのため、高齢者可の物件を調べることが前提となるでしょう。近くにお子さまや親族が住んでおり、連帯保証人や身元引受人をお願いできる人がいて、尚且つ家賃に見合う年金などの収入があることが求められるケースが多いです。

【リースバック】
リースバックとは、自宅を売却して、売却先の所有者を貸主として賃貸契約を結ぶ『セール・アンド・リースバック』と呼ばれるもので、

  • 住み慣れた自宅を離れたくない
  • 生活資金やまとまったお金が必要
  • 自宅を相続しなくても構わない

といった条件に適したものとなっています。

所有権はなくなるけど、まとまった資金が手に入る。そしてそのまま自宅に住み続けながら、新たな所有者に家賃を支払っていく。
そんな選択肢もあるでしょう。

ただし、デメリットとしては、

  • 家賃を支払い続ける必要がある
  • 長生きした場合、資金が底をつく可能性もある
  • よって年金や貯蓄など結局は余力が必要

となるため、事前にいくらくらいで売却できるのか、また毎月の家計の収支とライフプランのシミュレーションなどはしっかりと行っておくべきです。

【リバースモーゲージ】
リバースモーゲージは自宅を担保に金融機関から融資を受けて、毎月利息のみを支払いながら自宅に住み続けられ、死亡後に法定相続人が不動産を売却して元金を一括返済をするというもの。

毎月家賃を支払うよりは金銭の負担が少なく、自己所有のまま住み続けられるといったメリットがあり、多くの金融機関で取り扱っています。リースバックよりも長生きした場合のリスクは避けられますが、リバースモーゲージの場合、実態は借入金となることをお忘れなく。

デメリットとしては、

  • 借入額が担保評価によるため、希望額より低くなること
  • 売却価格よりも担保評価は低いこと
  • 相続で子どもたちに自宅という資産を残せないこと

といったものが挙げられます。

早めの対策・準備で老後の不安を回避しよう

どんな余生を送るかは自分次第。『今』を楽しむことも大切ですが、早めに将来を想定し、計画を立て、準備していくことで、将来に大きな違いを生みます。準備を早めにすれば、それだけ時間を味方にすることができ、計画をたてることでリスク対策や戦略を練ることができます。

”余儀なく、仕方なく”ではなく、できれば”自分で選ぶことのできる”セカンドライフを送ってほしい。そのためにできることから準備しておきましょう。

  • 定年までに住宅ローンは完済しておくこと
  • できるタイミングで繰上返済をする
  • 資産価値の落ちにくい物件を選ぶ
  • 早めのうちからリタイア後の生活をイメージしておく
  • 収入を得る方法を考える
  • 地方、海外暮らしを検討する場合は実際に体感しておく

また、自分たちの生活が困らなくても相続が発生した場合、物件によっては『売りたくても売れない』『固定資産税や維持費がかかる』など相続人の負担になるケースも増加傾向にあります。負の資産を残さないためにも早めに対策を講じておくといいでしょう。

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【参考ページ】
マイホーム購入ガイド
ライフプランとホームプラン

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