少子高齢化や人口減少、物件供給過剰や新しい物件を好みがちの傾向などが合いまり、今後ますます賃貸物件のの入居率の二極化が進んでいくことが想定されます。
築年数が古い物件は「ただ家賃を下げましょう」だけではキャッシュフローも下がる一方で、融資を受けている間は返済にも窮することになります。
外国籍や高齢者などの需要も増加の一途をたどる中で、時にはモラルやルールを発端としたトラブルや孤独死・・・などとリスクも比例して増加してしまいますよね。
そんな社会情勢の変化とともに、所有物件の持ち方も進化が迫られています。
賃貸経営管理という自覚が必要
新築時や新しいうちはいいですが、3回転を過ぎたころから入居募集で苦戦する物件もあります。何もしないで家賃収入という『不労所得』的な発想が、いつの間にか、
- 空室が埋まらない
- 家賃を下げるしかない
- キャッシュフローの悪化
- 修繕やバリューアップのの資金源低下
のループにならないためにも、いかに投資効率を上げていくか、価値を落とさず維持していくかという、
”ただ管理する” ➡ ”経営管理を行う”
という発想の転換が必要になるでしょう。
不動産の保有と戦略
所有する物件の目的は、節税効果や資産形成など人それぞれに違いますが、共通していえることは『極力資産価値を落とさないこと』だと言えます。そのために考えられることは、
- コストの見直し(経費削減)
- 管理や清掃状況を見直す
- 設備や修繕をきちんと行う
- 長く入居してもらえるような策を考える
- 魅力的な物件(入居募集時)に工夫する
- バリューアップを考える
などが挙げられます。
入居率を上げて、居住期間を長くなれば、それだけ安定した収支が見込めますし、キャッシュフローが改善することで売却時の価格にも好影響がでることでしょう。
印象やセンスも大きな要素になる
日々の清掃や汚れ、不具合箇所が放置されたままだと、せっかく見学に至った際でも印象が悪く敬遠されがちです。
また、自分でリフォームされる場合、コストは抑えられますが仕上がりがきれいじゃなかったり、センスが今一つだったり、部屋の雰囲気とチグハグになってしまったりしてしまいます。
これまで賃貸も多数ご紹介してきましたが、やはり大事なのは”最初の第一印象”が悪いと、ドアを開けて「ここは見なくて大丈夫です」と言われたり、他の物件と比較しても印象に残らないと候補に上がらない、というのが正直なところです。
チェックすること
1.キャッシュフロー表を作成する
現在の収支はどうなのか。
一般的な指標に比べてどうなのか。
キャッシュフロー表で可視化することで、問題点や改善箇所、真っ先に取り組むことが見えてきます。
2.不動産市場をチェックする
現在の家賃が周辺の相場に比べてどうなのか、近隣でどれくらい似た条件で入居者募集しているのか、また募集している部屋と比べてどうなのか。
今はインターネットやスマホで物件検索ができるので、ここは是非確認したいところ。現状を把握するにも、キャッシュフローの改善を図るためにも定期的にチェックしたいポイントです。
3.設備や建物の状態をリストアップする
「長期修繕計画」は作成していますか?
分譲マンションと同じようにとは言いませんが、設備や塗装などは「耐用年数」があります。
給湯器、エアコンなどの設備は、不具合が生じてから交換すればいいですが、外壁塗装などの建物の躯体に係る定期的なメンテナンスを怠ると、後で大きな損害が発生する可能性にも比例してきます。
工法や材料など、コストを抑える方法もありますが、それはまた別の話し。資金繰りが悪化しないよう、バリューアップを図るためにも、適正なストックは運営費に計上しておきましょう。
建物の保守管理は、建物の寿命を延ばせるだけでなく、見た目や印象も変わり、入居者募集時の反響も変わります。時代とともに必要な設備も変化していくので、様子やタイミングを見ながらバリューアップが図れるといいでしょう。
女性目線で考えてみる
女性は男性に比べて視点がシビアです。
例えば1階ならシャッター窓や室内選択干しがあれば、女性でも安心度が増します。水回りは例え少しくらいコンパクトでも、清潔感を重要視します。収納が少なければ壁にシェルフを取り付けたり、アクセントクロスにしてみたりするだけで大きく印象は変わります。身近な女性の方に意見を仰ぐといいでしょう。
まとめ
きちんと取り組むと大変だと思いますので、親身に考えて協力してくれる管理会社を探すのも一つの手です。会社の経営と同じく、賃貸物件も経営することで、大切な資産の目減りを少なくすることができます。
是非、大切な資産を守るためにも頑張っていただきたいと応援しています。