2020
06.29

コーポラティブハウスのメリットとデメリットと中古について

マイホーム, 不動産コラム

コーポラティブハウスとは

コーポラティブハウスときくと、真っ先に頭に浮かぶのはジョン・レノンが住んでいたダコタ・ハウス。ヨーロッパを発祥にアメリカにも広まった『集合住宅』で、同じ集合住宅である分譲マンションと大きく違うのは、住人(購入希望者)が主体となって設計から建築業者の選定、手配などを行っていける「住人主導型」である点です。北欧や北米では集合住宅の約2~3割がコーポラティブハウスなのに比べ、日本ではまだ知らない人も多いようです。

参加者(購入希望者)で「建設組合」を結成し、その建設組合が主体となって設計や施工を発注します。ただし、自分たちで手配を行うといっても、通常は企画運営するコーディネイト会社が主導して募集から引渡しまで行ってくれるため、土地の仕入れや調査、建築等の専門知識を要する大変なところはサポートしてくれるので安心して参加することができます。間取りはもちろんのこと、設計や内装(建具・床材など)は自分たちの理想や要望を取り入れることができる自由設計な点が魅力といえるでしょう。

コーポラティブハウスのメリット

メリットその1.自由設計であること

自分たちのライフスタイルに合った間取りを設計することができ、壁や床材、バスルームやキッチンなども自由に選ぶことができる『自由設計』が一番のメリットといえるでしょう。既存の中古マンションや新築分譲マンションでは自分たちの思い通りにならなかったり、ライフスタイルと合わない部分もあるため、自分たちで創り上げたい!と思う人は多いのではないでしょうか。

メリットその2.自分たちで創り上げる満足感

コーポラティブハウスの場合、マンション名のネーミングをみんなで決めたり、完成まで何度も住人同士で協議を重ねていくうちに仲間意識や一体感も生まれやすく、完成したときの満足感と喜びはひとしおでしょう。引渡しが行われたら、敷地内で住人たちが乾杯する姿も想像してしまいます。家族ぐるみで付き合いができ、子どもたちもすぐに友達ができやすいため、楽しく新生活をスタートできるでしょう。近所付き合いが生まれるからこそ、例えば不審者など防犯性での予防効果にもつながります。

コーポラティブハウスのデメリット

デメリットその1.引き渡しまで時間がかかる

一番のデメリットは実際に入居できるまで時間がかかることでしょう。長ければ竣工まで2年ほどかかることもあります。住宅ローンを利用する場合は、引き渡しまでつなぎ融資を利用することとなり、その時住んでいる家賃や住宅ローンの返済とつなぎ融資の利息分の二重払いが発生してしまうケースも多いでしょう。中古の場合は、このデメリットは当てはまらず、分譲マンションと同じようにスムーズに入居することも可能です。支払いのタイミングについては個々に異なるため、説明会などで予め確認しておくことをおすすめします。

デメリットその2.価値観や意見の違う参加者でまとめていくこと

集合住宅のため、一戸建ての注文住宅を建てるのと違って、住人それぞれが個々に違う方向性や価値観、意見を持ち合わせています。それを一つにまとめ上げていくことが必要になります。選べる自由がある反面、不自由さも持ち合わせているといっていいでしょう。といっても『生みの苦しみ』は後から振り返れば、きっと楽しい思い出になることでしょう。

デメリットその3.売却に時間がかかることが多い

分譲マンションと違ってコーポラティブハウスの場合は、個々のライフスタイルと好みに合わせた設計となるため、同じような好みに合致する人の分母は小さくなります。こだわり要素を取り入れた自由設計ならではのデメリットといえるでしょう。また3階建のところも多く、永住を考えている人には敬遠されがちな点もあります。

中古でコーポラティブハウスを購入検討する場合

引渡しまでに時間がかからない

中古のコーポラティブハウスを購入するときは、完成物件のため上記のような煩わしさはありません。実際に内見して気に入った場合、住宅ローンの承認が下りればすぐにでも契約締結が可能です。分譲マンションと同じスケジュール工程で進めていけます。

既に仲間意識が出来上がった場所に仲間入りすること

コーポラティブハウスの特性上、先述した通り、既に仲間意識が形成されているところへ新しく一歩を踏み出すことになります。歓迎してくれる温かい住人たちなら嬉しいですが、そうでない場合、窮屈な想いをすることもあるでしょう。内見して気に入ったなら、不動産会社を通じて所有者にヒアリングをするなど事前にリサーチする必要があるといえるでしょう。世帯数がある程度あれば問題は少ないと思いますが、世帯数が少ない場合は重要な事前の確認ポイントです。

リフォームが必要かどうか

中古物件の場合は、間取りや内装を変えたいと思ったらリフォームが必要になります。リフォーム時の制約(管理規約)を確認しておくことを忘れないでおきましょう。リフォームする場合はリフォーム費用もかかること、住宅ローンにリフォーム費用を組み入れる場合は、住宅ローンの本申込みまでにリフォームプランをまとめて見積りを提出しないといけないため、スケジュールもタイトになります。そのため総合して検討する必要があるでしょう。

管理や修繕の調査は必須

物件の管理については委託していることもあれば、組合で管理しているところもあります。管理状況や修繕履歴、規約を含めた物件調査は不動産会社が行ってくれますが、

  • 管理はきちんとされているか
  • 管理規約内容
  • 修繕履歴の内容
  • 長期修繕計画の有無と実績

などもチェックして把握しておくことが大切です。不思議と建物は『住民の意識』が表れて雰囲気も変化していくし、自分たちの資産にも影響を与えます。住人意識が低く、管理も修繕状況も劣悪な場合は諦めるか、意を決して変えていくかしなくてはなりません。

まとめ

集合住宅といっても独特の個性があるコーポラティブハウスは建物ごとに特性も違います。分譲マンションのように様々な年代や属性、個性が集まる住宅とはちょっと違って”他の住人と調和を図れるか”どうかも重要な判断要素となるでしょう。日本もよりオープンで楽しい集合住宅が増えていくといいですね。

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