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北向きの家は意外に居心地がいい

北向きの家は、一般的には敬遠されがち。
その理由として、

  • 日当たり悪くて暗い
  • 洗濯物や日干しができない
  • 冷える
  • 湿気や高くカビが生えやすい

が挙げられるけど、家探しにご来店される多くのかたが「日当たりが良くて明るい部屋」を希望されます。

それでも、気に入った物件が北向きだった場合、あなたならどうしますか?

デメリットの多い北向きに住んでみた

そんな私も”日当たりが良く、風通しの良い明るい部屋”を重要視しますが、今現在は北向きの部屋に住んでいます。想像と違って意外に心地がいいんですよね。北向きといっても東向きとの角部屋ということもありますが、朝は明るいし、隣家と距離があるため午前中は明るく、窓の反射光と室内の白いクロスがレフ版の役目をしてくれて昼過ぎまでは電気も不要です。

羽毛布団は陰干しが適しているし、洗濯物は必要に応じて洗濯乾燥機や浴室乾燥機を利用しているので何の不自由も不満もない。他の北向きの部屋の人たちも長いこと引越さず、”北向きだから”という理由と退去もせずに長いこと住み続けています。それ以上のメリットがあるということもあるかと思いますが・・・。

不動産の同業者でも、絶対条件として南向きか東南向きの物件を探していたけれど、見事な眺望に魅了されて敬遠していた北向きのマンションを即購入したという話しはよく聞きます。

要するに「北向き」という条件以上にメリットがあれば良いのかもしれません。

北向きの不動産の価値

不動産の価格査定などでは北向きは確かにマイナスポイントになります。一番評価が高いのは南向きですが、マイナスは北向きだけでなく、西向き、北西向き、北東向きもマイナス評価となるため、北向きが最悪、というわけではありません。

不動産の査定評価のポイントは他にも多々あり、数ある評価ポイントの一つにすぎません。採光がイマイチでも他のポイントが良かったり、北向きでも魅力がある物件なら検討する価値があると思います。

一口に北向きといっても街の雰囲気や立地環境、窓からの眺望や隣家との距離、風通しなどで大きく違ってきます。間取りも大きなポイントだし、どの年代に建てられて、物件の状態によっても湿気は違ってきます。だからこそ総合的にみてメリットが高く、「いいな」と好印象をもったなら前向きに判断するといいでしょう。

 

北向きのデメリットの対策

それでも暗い、冷える、湿気でカビが・・・と悩まされると心身にも影響がでます。幸いなことに、今はマイナス要素を補う家電なども充実して、アイデアもたくさんネットにのっています。工夫次第でデメリットを解消していく、そんな対策をするといいでしょう。

日当たり

隣家と離れていたり、窓の景色に開放感がある部屋なら、南向きのようにコントラストが高くならない分、部屋全体にやさしい光が回ります。明るいクロスにしたり、カーテンは淡い色を選んでみたり、鏡を上手に使うことでレフ版の役目となり明るい印象となります。また間接照明を上手に使うのもおすすめ。光や色、物をスッキリさせることで明るい雰囲気にしたいものです。

洗濯物や布団

日に焼けない分色褪せしにくく、陰干しに向いている羽毛布団などもありますが、やはり洗濯物が乾かないという悩みをお持ちの方も多いはず。洗濯乾燥機や布団乾燥機、浴室乾燥機などの設備を活用することで、デメリットを減らせるばかりか手間も省け、フワフワに仕上がり殺菌効果もあるのでおすすめ。

寒さと冷え

最近は建築工法や断熱材も進化しているため、木造住宅でも昔ほど寒くないですよね。複層ガラスなら結露もしにくく冷暖房効果も上がります。マンションにお住まいの方の場合、窓枠は共用部に属するのでそう簡単に変更できない、というかたもご安心ください。今は簡単に内側に二重窓が取り付けられます。

出費は嵩むけど、冷暖房効果は1~2割上がり、防音、断熱効果も向上するだけでなく、結露をおさえることで防ダニ・防カビ予防にもなりますので一考の価値ありです。

また、カーテンは見た目は悪くなるけれど、床までつく長さにすれば外気の侵入を防ぐことができます。マンションの場合は、角部屋や最上階を選ばないことで(上下階・左右隣りに部屋がある状態)冷暖房の効果や光熱費を抑えることもできます。

床は好みもありますが、フローリングより防ダニ加工のカーペットを選べば足元の冷え対策にもなり、サーキュレーターを使うことで冷暖房効率と光熱費節約効果になります。床暖房があるなら申し分なしかもしれませんね。

湿気やカビ対策

マンションの場合は、今は気密性の高いので、北向きはもちろんのこと、どの部屋にしても空気の換気と循環が重要になります。空気を循環し、エアコンのドライなどを上手に使い、除湿剤や炭、新聞紙などのグッズを使うといいでしょう。

湿気が停滞しがちな場所には、壁の一部に『エコカラット』を使用するのもおすすめです。調湿効果だけでなく、気になる臭いや有害物質も吸着してくれるエコカラットは㎡当たり8,000円~15,000円が平均相場のようです。

湿気や風通しが悪いとカビが生えやすいだけでなく、人体や心身にも影響を及ぼし、運気にも影響がでると言われているほど。多少の出費が必要でも、通気性を良くしたり、循環させるようにしたいものです。

キッチンや水回り、収納とクローゼット

キッチンや水回りは”水”を使うだけに湿気が溜まりやすい場所です。詰め込まない、換気をする、炭や吸湿材を置くなど風通しを良くする工夫をする、使い終わったあとに水気を拭きとるなど小まめな手入れをするといいでしょう。

湿気の多い地勢やエリアを見極める

ただし、あまりに湿気の高い部屋は最初から選ばないほうがいいでしょう。地勢の影響で湿気のある土地や、敷地風の通り抜けの悪い敷地は避けたいところです。これは現地にいけば体感できるでしょう。私の場合は不動産という専門職であるので、間取図と現地の周辺環境と外観だけでほぼ決定しています。設備は後からでもどうでもできるので、地勢や道路付け、立ち位置と外観で、内見は最終確認程度です。

北向きの部屋以上に立地環境をチェックしよう

部屋の向きも大事な要素ですが、それ以上に建物は立地や建て方に影響されます。例えば、

  1. 土地の属性・・・水辺の近くや、湿気が多い土地
  2. 立地・環境・・・建物が密集して風通しが悪い場合
  3. 建築時の問題・・・コンクリートと水の配分や断熱材に問題がある

特に3番は、見た目では分からない部分ですが、前述の部屋の見学の際に、室内が何となくジメッとしていたり、水回り周辺や収納の奥などにカビや結露はないをチェックするようにして、その部屋は避けるといいでしょう。

湿気の高い建物には住んでいる人もジメジメとしがちだったり、うっそうと暗かったりするから不思議です。

南向きがベストとも限らない

不動産では南向きがいいと言われていますが、一番明るくなる時間帯は太陽が一番高い位置にくる。そのため、実際には部屋の中まで日は差さず、コントラストが高くなり、太陽が当たっていない部分は余計に暗く見える。

また、最近多い逆張り工法などのアウトフレーム工法だと、余計に室内まで日が差さず、思っていたよりも暗いと思じることも多いでしょう。

ヨーロッパは北向きの部屋が重宝されている

ヨーロッパでは南向きの部屋が一番安いと言われています。理由はフローリングや家具が色あせるから。環境や条件が違うけど、家具を長く愛用したい方にはいいかもしれません。

また北向きの部屋の窓からは、南に面した眺めになるため、花がこちらを向いて咲いてくれたり、コントラストもきれいに見えるなどのメリットもあります。

まとめ

内見時のチェックポイントをクリアし、違和感を感じず気に入ったのであれば、充分検討価値ありだと思います。自分の決めた優先順位も大事ですが、「いいな」と心の底から感じる直感もまた尊重したいものですね。

いい物件に出会えますように!

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