築年数の古いマンションは選ばないほうがいいか

最近の価格上昇に伴い、新築マンションは高くて手が出ない・・・そんな人も多いのではないでしょうか。新築は広告宣伝費やモデルルーム費用なども価格に含まれていたり、利便性のいい立地は既にマンションが建っていたりと、必ずしも新しい=ベストな選択とは限りません。

そんな理由から、中古マンションの需要や成約数も上昇し続けていますが、気になるマンションが築古だった場合、耐震性や住宅ローンに不安をもつところかと思います。

築30年以上のマンションは本当に大丈夫か

平成29年末時点の築30年超(昭和63年以前)の分譲マンションは約184.9万戸であり、築40年超のマンションは72.9万戸であり、ストック総数に占める割合は約1割。10年後には2.5倍の184.9万戸、20年後には5倍の351.9万戸となる見込み。

国土交通省築後30,40,50年超の分譲マンション戸数

分譲マンションのストック数は増加を続く見込みなこと、また建替えを行うことも見込み、今後は旧耐震基準のストック数は減少傾向になるという統計予測はそれていますが・・・

中古マンションのメリット

中古マンションの需要増加の背景には、

・値ごろな価格相場
・駅から近いなど立地が良い環境
・リノベーションして好みの部屋に仕上げる楽しみ
・利便性のいい環境は売却しやすい、賃貸で貸しやすい

などが挙げられます。

利便性のいい環境で、家計の負担にならずに、好きな空間に住めるのは嬉しいですよね。

マンションの耐用年数

では、マンションのどれくらい持つものなのか。
住宅ローンの借り入れを行う際の目安は、法定耐用年数の47年(事業用・RC造の場合)を採用基準としている金融機関もあるため、住宅ローンの借入年数が短くなる可能性があります。

ただし、住宅ローンの借入条件は金融機関によって違うため、適合証明や修繕計画などによって変わります。

実際に建替え事例をみてみると、築60年~70年で建替え、という事例があります。法定耐用年数の非事業用のRC造の場合の耐用年数は70年でもあるため、目安としてはこのくらいで建替えになる可能性があるということが、一つの判断材料となるでしょう。

コンクリートの耐用性

最近は100年コンクリートという高強度コンクリートも出てきましたが、コンクリートの強度の観点から見れば、

新耐震基準だから安心、
耐震補強したから安心、

というわけではありません。

弊社の顧問は以前コンクリートの設計技士であったこと、また建築士の話しでも話題に上がりますが、年代によって耐久性の高い材料と配合を採用していた年代もあり、新耐震基準以降でも良質の材料が入手しづらく、配合にも変化があるため、耐久性で敢えて新耐震基準以前の建物を探している方もいらっしゃいます。

きちんとした材料と配合、適切な施工、その後の酸性化のメンテナンスを行っていれば、コンクリートは100年かけて強度が上がっていくそうです。

また、コンクリートの劣化は、施工時はもちろん、その後の修繕内容によって酸化の進み具合と劣化度も変わるため、定期的に修繕工事を行っていたからといって、適切に修繕されているかは、また別の話になります。

修繕積立金と大規模修繕

築年数が古くなるほど、大規模修繕計画や適切な時期に修繕を行っていなかったりするところもあります。また、修繕工事のこれまでの履歴、修繕積立金の総額によって、今後の大規模修繕工事の際の”一時負担金”や建替えの際の負担金の増加の懸念もでてくることでしょう。大規模修繕工事のテーマとなると、また話題はつきないので別の機会に設けようと思いますが、修繕や積立金が『適切』かどうかをチェックする必要があります。

建替え決議

区分所有法で、建替え決議には区分所有者の5分の4以上の賛成と議決権の5分の4以上と規定されていますが、竣工当時から住んでいる高齢者には負担となったり、注目されていた『コープオリンピア』のように住民の賛成はクリアしたものの、1階の店舗の議決権で5分の4には届かない事例もあり、建替えしたくてもなかなか進まない、という現状も現在は多いのが実情です。

結論

建物面のリスクも災害のリスクも未然なこと、またマンションの建替え工事は最近始まったこと、施工や管理、修繕などにもより個別要因によっても違ってくるため正直なところ分からない、というのが本音です。

それ以上に重要視したいことは、

どのくらい住みたいのか(永住・中長期・短期など)
・資金計画(住宅ローンと建替え時期のライフプラン)
・重要視するのは何か(資産価値・コスパ等)

 ☆参考:住まいのライフプランニング

これにより、どのくらいの年代のマンションを購入したらいいのかが違ってきますし、マンションの状態をチェックすることも別の観点から必要です。

築60年超ともなれば、建替えの可能性を覚悟できること、
住宅ローンも借入年数に制約がでる可能性もあること、
上記の2つの『覚悟』ができれば、あとはその中でも状態(管理含む)の良好なマンションを選ぶのがポイントといえます。

次回は、築年数の古いマンションのチェックポイントもご紹介します。


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